東芝半導体売却、日米韓連合にきしみ 最終合意に火種残る懸念

東芝半導体事業売却は国外への技術流出が懸念されています。技術流出を防ぐため、経済産業省が主導した「日米韓連合」への売却で話が進められていますが、このままでは結局、どこが主導するのか、誰が責任を持つのかが曖昧なままです。

シャープは「鴻海」が主導し、責任を持つということで、黒字化を達成、東証一部への再上場が実現しそうです。ひとまず短期的には成功事例と言っていいでしょう。

一方の東芝は、半導体技術の流出を防ぎ、「国益」を守る、という名目で経産省が横槍を入れてきました。本来、責任は東芝にあるはずなのに、経産省もその一端を担う構図になってしまいました。責任が曖昧だと、誰も決断をせず、決断をしても曖昧な結果になりがちです。道のりは険しそうです。

東芝半導体子会社売却の優先交渉先として選んだ「日米韓連合」が、最終合意の直前できしみを生じている。東芝は定時株主総会を開く28日までに同連合と株式譲渡の正式契約を結ぶ予定だが、同連合に加わるSKハイニックスに対し社内に警戒感が浮上しているのに加え、連合各社の間で出資契約がまだ詰め切れていない。

日米韓連合には2014年に東芝半導体技術を不正入手したとして損害賠償を求めて訴えを起こした、因縁の宿敵、韓国半導体大手のSKハイニックスが加わっています。

東芝役員の中には、ここに来てハイニックスに対する警戒感が広がっているという。ハイニックスが東芝半導体技術を不正に入手したとして、東芝が2014年に損害賠償を求める訴えを起こしたことがあるからだ。関係者は「因縁の関係が急に意識され始めた」と明かす。

半導体事業の合弁パートナーである米ウエスタンデジタル(WD)からの訴訟リスクも解消していません。

一方、WDは同事業の売却が合弁契約に違反しているとして国際的な調停機関に差し止めの仲裁を求めており、仲裁判断が出るまでの措置として米カリフォルニア州の上級裁判所にも同様の訴えを起こしている。

出典: アングル:東芝半導体売却、日米韓連合にきしみ 最終合意に火種残る懸念 | ロイター