週休3日制とITシステムの導入で、借金10億円の崖っぷち旅館を甦らせた31歳の素人女将

 

幸せな結婚生活に訪れた10億円もの借金

2006年に嫁いだお相手は100年続く老舗旅館の御曹司だ。といえば誰もがうらやむ結婚に見えるが、ふたを開けてみれば驚愕の真実があった。この旅館には、10億円もの借金があった。

31歳、幼い子供2人を抱えて若女将に就任

31歳で、借金10億円を抱える老舗旅館の女将になった知子さん。そんな彼女に余儀なくされた、さらなる試練が「女将業と子育ての両立」。知子さんが女将になった時、上の子供は2歳。下の子は、わずか生後2カ月だった。

素人女将が旅館の改革に着手

昔からのしきたりを守るのも大切です。でも今は、そんなことを言っていられる状況ではない。旅館を守るためには、やらなきゃならないんです

改革を嫌った社員が辞め、旅館は人手不足に

社員は徐々に減っていった。改革から数カ月後、30人いた社員は、わずか20人ほどに。

ITシステムの導入で業務を効率化、きめ細かなサービスが可能に

少ない人数で旅館を運営できる、そのシステムとは音声の文字化である。たとえば「デザートが小玉スイカに変更になります」と、女将が言葉で指示すると、それが音声ソフトにより自動的に文字化。これが、旅館スタッフ全員が持つタブレットに送信され、やりとりを確認することができるというシステムだ。

厨房にある大型モニターには、宿泊客のアレルギーの有無や、料理の希望、さらには、好みの温度設定まで、細かく記されるようにした。これらの情報も、パソコンやタブレットを通じ、全従業員が共有。おかげで、1人で複数の仕事をこなせるようになり、少ない人数で、きめ細かなサービスができるようになった。

週休3日制の導入で利益が増加

もちろん最初は、従業員も銀行も大反対。しかし、ふたを開けてみれば、利益は増えたのだという。3日も休んで利益が上がったとは、一体、どういうことなのか?

温泉旅館の場合、宿泊客は、週末に集中する。そこで、お客の少ない月曜から水曜の宿泊客を受け付けない(月曜は原則として日帰りランチ営業のみ)ことで、経費の大幅な削減に成功。休日をしっかり設けることで、従業員の集中力が増し、サービスの向上につながった。実際に、7日間フルに営業していた時と比べてみると、利益は、大幅に増えている。

 休みを取れるようになったことで子供たちと過ごす時間が増えた

そして今、知子さんは休館日に、さみしい思いをさせていた子供達と過ごせるようになった。

出典: 借金10億円の旅館を甦らせた素人女将の奮闘 | 恋愛・結婚 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準